これまでの活動と優タウン世界観

こんにちは。小沼陽子です。
プロジェクトメンバーらとともに、これまでの活動を振り返り、私達が目指している『優タウン』をより明確にして具体的な動きにしていく作業が続いております。

”これまでの活動と優タウン世界観”についてまとめてみました。

ちょっと長いですが、お読み頂けますと幸いです。

始まり

「まさか、うちの子が!?」

そんなところから不登校は始まります。

ほとんどの親御さんにとっては子供が学校へ通うことは当たり前で、学校へ行かない選択肢はない中で育ってきました。

「塾や習い事は行かなくてもいい、だけど学校だけはどうにか行ってほしい」

多くの親御さんが思うことです。

泣き叫ぶ我が子を汗びっしょりになりながら、どうにか校門まで連れていく日々。

「良かった、今日は行けた。明日は大丈夫だろうか?」

そんな毎日が続き、親子ともに休まる時間はなく疲弊していきます。

教育機会確保法成立

「子供がこんなに嫌がっているのに、これが本当に子供のためなのだろうか?」
「教育ってなんなの?」
「学校の意味は?」

子供と一緒に辛い日々を過ごす中、子供の一番近くにいる大人、特に母親達がそう感じはじめます。

2016年12月に教育機会確保法(義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律)が成立しました。

学校復帰一辺倒だった「不登校対策」から、学校外の場における多様な学習活動の重要性を謳った内容で、この法律が成立して社会の流れがかわり、多くの親子が救われました。

私達が定期的に開催している『普通と違っていいんじゃない』セミナーでは、著名な方々をお招きし、多様な学びへの認知を広げています。

母親へのしかかる責任

「休むことは必要なこと」

頭ではそう分かっていても、実際に自分の子供が不登校になると、心がすぐに追いつかないというのが親の心情です。

子供が家にいるとイライラしてしまったり、学校に行かない子供をどうしても受け入れられず、鬱に陥ってしまう母親も多くいます。

学校以外の学びも検討材料の一つとして考えてみよう、とどうにか思えるようになったとしても、今度は責任が一気に母親にのしかかります。

母親の中には、両親や夫に「母親の育て方が悪い」と責められている方もいます。
個人情報の兼ね合いもあり、学校内での不登校同士のつながりはほとんどありません。
不登校になると、これまでの友達との関係も途切れ親子ともに孤立していきます。

不登校はいまだに命に関わる問題です。

「学校に行かないとなったら、どうやって育てたらいいの?」

朝カフェ

まず調べるのはインターネットです。

私達の主宰する『朝カフェ』には「インターネットを見てきました」という方が多いです。

『朝カフェ』は、不登校親同士や地域の方々がお茶を飲みながら楽しく過ごし、ゆるく繋がることを目的として定期的に開催しています。

そこで繋がった仲間同士でオンライン上でも悩みや様々な情報を共有しています。

「1年前から朝カフェの事は知っていたのですが、なかなか来られず今日は勇気を出してきました」

と、かなり前からホームページを見ていて、やっとの思いで足を運んでくださる方が多いというのも実情です。

不定期で開催している『朝カフェプラス』では、元不登校当事者や法律に詳しい方などをお招きし、仲間同士で学ぶ機会を設け、支え合いながら少しずつ成長しています。

母親が元気になると子供も元気に

朝カフェという安心して過ごせる場で、よき理解者や支えあえる仲間と出会えると、少しずつ母親は元気を取り戻します。

そんな母親の変化に伴い、子供達も少しずつ元気になっていきます。

朝カフェにはそんな子供達が一人、二人、三人・・・と参加するようになりました。

子供同士のつながりができ始めています。

ご近所探検プログラム

子供が少しずつ元気を取り戻すと、親としてはついつい勉強をさせたくなりますが、元気になったからといって親の思う通りにはいきません。

オンライン教材が増えてきましたが、オンライン学習は子供自身の学びたいという意欲や物凄いパワーが必要です。

無理にオンライン学習を進めることは逆に学びの意欲を削いでしまうことになりかねません。

教科学習だけに目を向けすぎず、子供の興味や好奇心を育てることが大切です。

外の世界に少しずつ興味を持ちはじめた子供達に向けて、私達は『ご近所探検プログラム』を開催しています。

親子で近所を散歩しながら写真を撮り、オンライン上で見せ合う『ご近所探検プログラム』は、これまで家にこもりがちだった親子が、外に出るきっかけにもなっています。

優タウン

子供達が少しずつ元気を取り戻し、外で遊びたいなと思えるようになっても、

「学校どうしたの?と聞かれてしまいそう」
「学校に行かないことを怒られるかもしれない」

と考えるとなかなか外に出られません。

夕方は、学校の友達が帰ってくるので、それも気になって夕方も外に出られない。
人気の少ない早朝に親子で散歩をしたり、早朝や夜の公園で遊ぶというケースはよくあります。
図書館や公民館はシニアの方が多くて、なんとなく怖い。

出かける時は、近所の人に見つからないように、裏口からこっそり外に出て、さっと車に乗りこんだり、マンションのエレベーターは誰かに会いそうなので、裏の非常階段を使ったりしています。

「元気なら学校へ行けばいいではないか」とよく言われます。

もちろん学校へ通い始める子供もいます。

しかしせっかく元気になったのに、学校に通い始めると、力を使い果たしてしまい、また元気がなくなってしまう。

そして家で休んでパワーをためてから、学校へ通い出す。するとまた元気がなくなってしまう。

このサイクルを繰り返している子供たちが多く、これでは毎日を楽しむ余裕もなくあっという間に子供時代が終わってしまいます。

まずは、ちょっとずつ外にでて、ちょっとずつチャレンジしていく。

ちょっとずつ外の世界と繋がっていけばいい。

外の世界で理解のある大人と出会い、少しずつ自信を取り戻してほしい。
学校に行っていないけど、自由に遊んでもいいんだ、自分はダメな子じゃないんだ、と思えるように。

そうやって子供達が安心して外に飛び出せる環境のある街が『優タウン』です。

優タウン世界観(優タウンで子供の私は・・・)

公園に行きました。

午前中なので子供が誰もいなかったため、原っぱを思いっきり走りました。
ベンチにはおじいちゃんやおばあちゃんがのんびり過ごしていました。
勇気を出して「こんにちは!」と挨拶してみると、おじいちゃんおばあちゃんも嬉しそうです。
「挨拶して良かった」と思いました。

学校に行きたいと思う日は学校にも行きました。

友達と会えるのがとても嬉しいです。
ちょっと疲れたら休んで、自分のペースで通っています。
学校に行かない日でも、学校のお友達とは夕方よく一緒に遊んでいます。

公民館の自習室に行きました。

午前中は子供がいないので、大人が仕事や勉強をしていました。
その日は勉強を教えてくれる方がくる日だったので、算数の分からないところを聞きました。
隣で一緒に勉強していた大人の方もたくさん教えてくれました。

母親と一緒に畑に行きました。

車から出るのが嫌だったけど、外を見るとみんな黙々と畑作業をしていて、誰も気にしていないみたいです。
「ちょっと出てみようかな。」
「わー、畑の空気は気持ちいい!土を触ると気持ちいい!」
育っている野菜を見て、
「学校には行っていないけど、野菜を育てられるから、私は生きてはいけるかな」
なんてちょっと安心しました。

友達とカフェで会いました。

昼間に子供同士でカフェにいても、店員さんも他のお客さんもいつもと変わらない様子なのでほっとしました。
なかなか友達と会えないので、安心してお話しできるところがあり嬉しいなと思いました。

児童館に行きました。

午前中なので小さい子供がたくさんいました。
幼児達が私の周りに寄ってきて、私は人気者です。
一緒に遊んでいると、自分がお姉さんになったようでした。
幼児のお母さんはママ友達とゆっくりお喋りができたようで「また来てね」と言われました。
それも嬉しかったです。

オンライン学習をしようと思いました。

「今日はお天気もいいし、公園にパソコンを持って行こう」
急に思い立ち、公園でオンライン学習をしました。
家の中でやるより、気持ちがよくてはかどりました。

友達とショッピングモールに行きました。

「ゲームセンターは警察に怒られそうだけど、友達とプリクラ撮りたいな」
「プリクラを撮っても大丈夫ですか?」
店員さんに尋ねると、店員さんは優しく案内してくれました。

図書館に行きました。

歴史のマンガを読みました。
「座って読みたいけど、隣のおじちゃんに学校のこと聞かれちゃうかな?」
「なんだ!おじちゃんも歴史マンガを読んでいる!」
おじちゃんも歴史が好きなようで少し話をしました。
歴史好きの友達ができて嬉しいなと思いました。

お店のお手伝いをしました。

大好きなカフェでウエイターをやらせてもらいました。
ちょうど知り合いのおばちゃんが来て、おばちゃんが喜んでくれました。
「将来、私もお店を持ちたいな」なんて思いました。

ミカンを取るお手伝いをしました。

公園から帰る途中、おじいちゃんが脚立に乗って庭のみかんを取っていました。
危なかったので、脚立を押さえていたら、おじいちゃんが帰りにみかんを一袋くれました。

早起きして釣りに行きました。

釣り好きのおじちゃんが、江ノ島へ釣りに連れて行ってくれました。
いつもは早起きできないのに、釣りが楽しみで暗いうちから起きちゃいました。
たくさん釣れたので、おじちゃんのおうちでお刺身にして一緒に食べました。

今日は一人でお留守番。

“ピンポーン”
あ、隣のおばちゃんがパンを持ってきてくれた!
「ありがとうございます!」
お母さんがいなくても、隣のおばちゃんとお話ししたら、なんとなく元気になりました。

 

このように、優タウンでは子供達が地域の方々に見守られながら、学校という枠にこだわらず昼間から安心して自由に遊び、思いっきり興味のある事に熱中しています。

子供達が自分の心に正直に生きている姿をみると、大人も自分の生き方を見つめなおすかもしれません。

多様な生き方が当たり前の優タウンでは、大人も子供もみんなが自分の心の声を大切にして生きています。

優タウンは優しさに溢れる街です。

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