お世話になったゴミ屋さんに感謝をこめて

こんにちは。小沼陽子です。
今日の記事は私がnoteというブログに軽く書いたものなんですが、結局最後は不登校の話につながってしまったので、こちらのサイトでも投稿させていただきます。

私は教育関係のことばかり書いていますが、実は今の私を育ててくれたのはゴミ屋さん、といっても過言ではないのです。「ゴミ屋さん」とは、いわゆる一般廃棄物業者さんですね。

⚫︎一般廃棄物業界で働いた20年

私が20年勤めた前職の仕事は一般廃棄物業界でした。

退職の送別会では「かんぱーい!」ではなく「いっぱんぱーい!」(一般廃棄物を業界用語で「イッパンパイ」というのです)でお祝い頂いたのも懐かしい思い出です。

新卒で金融会社に就職したにも関わらず、新規で立ち上げた環境事業に携わることになり、予想もせず一般廃棄物業者さんと毎日一緒に仕事をすることになりました。

夜遅くや明け方に、ゴミ屋さんと一緒にゴミの排出状況を確認に行くこともしょっちゅうでした。夜遅くの歌舞伎町でのゴミ調査では、横にいるゴミ屋さんがなんと心強く見えたことか。

何も分からない私に、ごみ屋さん達はとても親切に色々教えてくれました。

周りからは「大変だねえ」と言われたり、両親からも「そんな仕事大丈夫なのか?」と心配されたりもしましたが、私は本当に毎日楽しかったのです。

⚫︎大切な仕事を担っている一般廃棄物業者

一般廃棄物業者さんの仕事は本当に大切です。

雪の日も台風の日もお正月だろうと何があろうと、毎日ゴミの回収に行かなくてはなりません。1日でも回収に行けないと、ラーメン屋さんのような小さなお店はゴミで溢れかえり、営業ができなくなってしまうのです。

回収に行くと、生ゴミがカラスに荒らされ大変なことになっていることもよくあります。そんなゴミの掃除までやっているのです。

⚫︎ゴミ屋さんの業界レベルをあげたい

関東が大雪に見舞われたある日、道路が通行止めになるやら様々な事情が重なり、どうしてもゴミの回収に行けなかったことがありました。

「ゴミが回収されていない!契約違反だ!」

と店舗から怒りの電話がかかってきました。

私はこんな大雪の日に回収に行けないのは当たり前で、「契約違反」と怒るような店舗とはさっさと契約を解除したい、という思いに駆られました。

契約解除でゴミを回収されなくなり、一番困るのはその店舗さんなのです。私達にしてみたら、一店舗契約が解除されたところで、痛くもかゆくもありません。

しかし、ゴミ屋さんはランチ営業が始まる前までになんとかしてその店舗の回収をしようと必死でした。

私は一般廃棄物業者さんはもっとリスペクトされるべきで、みんなはゴミを毎日回収してくれることにもっと感謝しなくてはいけない、一般廃棄物業界のレベルをもっとあげたいと強く思うようなりました。

⚫︎不登校親子とつながるところ

そんな思いをゴミ屋さんに話すと、

「俺たちはどうせゴミ屋ですから」と言います。

私は、まずは一般廃棄物に関わる私達自身が自分たちの仕事に自信や誇りを持って仕事をすることが大切だと感じました。自分たちが変わらないままで、世間からの見方がかわるはずもありません。

でも、なかなかそれが難しい・・・

仕事を辞め不登校の親子と関わるようになり、ゴミ屋さんが話していたことと、不登校親子の気持ちが重なることがあります。

私自身も不登校で辛かった時にそうだったのでよくわかるのですが、不登校になると「自分はダメな人間だ」という思いを払拭するのがとても難しいのです。

不登校は悪い事じゃない、自分たちは感受性が強く最先端の感覚の持ち主なんだ、学校もフリースクールにも行っていなくたって「今のあなたは最高!」なのです。まずは私達が変わらないと社会は変わりません。

⚫︎ゴミ屋さんに感謝を

ゴミ屋さんの話をするつもりが、結局、不登校の話になってしまいました。ゴミ屋さんと一緒に一生懸命仕事をしてきたことが、今の私の活動につながっています。

そして今、新型コロナウィルスで不安な中、ゴミ屋さんは決まりどおりにキチンと回収してくれています。回収してくれるたびにありがたいなあ、と思います。

一緒に仕事をしていたゴミ屋さん達、今頃どうしているかな?なんて想いをはせながら、今日も感謝をしています。

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