息子の不登校と夫の変化

こんにちは。小沼陽子です。
先日、中学時代に不登校を経験したという男子高校生から、不登校児の一母親としてオンラインでインタビューを受けました。
これまでもホームスクーリングを研究している大学生からインタビューを受ける事はありましたが、高校生からインタビューを受けたのは初めてであり、すごいなあと思いました。これからの社会を変えていく若者達を心の底から応援したいです。

●父親との関係

そこでも話題にでたのが、不登校の息子と父親との関係についてです。
これは朝カフェでもしょっちゅう出てくる話題であり、永遠のテーマですね。

私には良くわかりませんが、男同士、女性には分からない深い繋がりがあるように思えます。

我が家でも、子供が不登校で学校がどうのこうのという悩みより、夫の無理解が一番の大きな悩みだったとさえ今は思います。

●プロジェクトにも無関心の夫 

夫に理解してもらいたくて、私は本を勧めてみたり、セミナーへ誘ったり、と色々と試みましたが、「子供は学校にいくもの」「我慢することを学ばないと社会ではやっていけない」という考えに固執し、夫は他を受け入れようとしませんでした。

私のプロジェクト立ち上げにも、夫は全くの無関心で、「まあママが楽しくやっているならいいんじゃない。でも一体いくらお金がかかるの?そこだけが心配。ママはいくらでも使ってしまいそうだし。」

と、私が仕事を辞めたせいもあり、夫はお金の心配ばかりしていました。

●夫の変化 

そんな中、プロジェクトで初めてセミナーを開催し、何十人も参加者さんがいらしてくださる事になりました。荷物を運んだりプロジェクタの設定をしたりと、男手がどうしても足りなくて、夫にも手伝ってもらう事になりました。

そのセミナーの講師は”まーちゃん”こと若宮正子さんでした。彼女は当時83歳でありがながらも、シニア向けのゲームアプリをお作りになり、ユーモアたっぷりのお人柄で最高に素晴らしい方です。

セミナー後、まーちゃんを交えてスタッフと一緒にお食事をしました。メンバーはみんな「学校だけが人生じゃない!」「やりたいことをやろう!」的な方ばかりで、私はとても楽しかったのですが、夫としては自分がこれまで過ごしてきた世界と全く違い、自分の存在がマイナーであるその空間がとても刺激になったのだと思います。

そこからじょじょに夫が変化しました。

変化といっても、すぐに「不登校オッケー!」となるわけでは全くなく、夫自らセミナーに参加するようになったり、本を読んでみたりと行動してくれるようになりました。

そしてほんとにゆーっくりゆーっくりと変化し、今ではすっかり変わりました。かれこれ10年経ちましたが・・・

●子供と一緒に親も成長する

スマホのメモ帳に書いていた当時の夫の日記を、少しだけ見せてもらいました。
そこには、子供とどう向き合えば良いかわからず苦悩している夫の心の様子が書かれていました。

夫も苦しんでいたのだな、と。
まあ、外から見ていても苦しんでいるのは良く分かり、それを見る私も子供達も辛いのだけど、私にはどうすることもできず、夫自身で乗り越えるしかないことでした。

「夫が苦しむ」と一言で書いてしまうのは簡単ですが、100歩譲って息子が暴れるのは受け入れられても、夫がものにあたったり子供を追い詰めていく状況は、本当に地獄です。

夫が苦しむ姿を子供が見て『自分のせいで父親が苦しんでしまう』と思うことは、子供にとっても苦しむことにつながり、私は夫と距離をおくことも考えました。

しかし今となっては、そういう親の姿をみるのも子供の成長につながっているなと思います。(子供に危険が及ぶのであれば、離れるのは当然ですが。)

親だって一人の人間だし、上手くいかないときも、間違うときも、辛いときもある。無理して元気を装っても、子供は簡単に見透かしてしまいます。

であれば、親も子供と一緒に苦しみながら少しづつを光を見つけ、一緒に成長するしかないのです。

私達夫婦もまだまだ試行錯誤の日々です。

毎日を楽しみ、小さな光から幸せを感じつつ、命あることに感謝し、一歩一歩、歩んでいきます。

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